
痛くなり始めは慎重になりましょう
はっきりした原因がないのに、肩の痛みがひどくなり腕を動かすのが難しい状態を「五十肩」と呼びます。五十肩はちょっとしたことがキッカケで発生します。 まず症状を3つに分類するのですが
- 急性期(痛くなって2週間ほど):痛いけれども肩を動かすことが出来ます。
- 慢性期(半年ほど):痛みは楽になっていくが、肩の動きが悪くなります。
- 回復期(1年~2年ほど):徐々に痛みも取れて、肩の動きもよくなっていきます。
1急性期:この時期は、念のために病院での検査を受けましょう。肩や腕の骨に異常がないことをX線検査で確かめましょう。また筋肉が骨のように白く映っているときには、注射など外科的な治療が必要です。 片野整骨院では、急激な痛みが軽くなる電気治療器、痛みが出やすい方向へ肩を動かさないようにテーピング処置をします。
また、痛みによるストレスが首や頭の緊張を強めて頭痛や首が動きにくい状況もなりやすいです。その時には、首肩の緊張をほぐす施術をします。肩に近い首を直接触るのは、余計な緊張を引き起こしやすいのであえて足を刺激するのです。
痛くなって半年もたてば慢性期です
2慢性期:この時期の過ごし方で、いつ全治するのか?が決まります。肩の痛みは毎日のように変化します。すごく痛みも軽く肩も動きやすい日もあれば、最初の痛みがよみがえったかのように痛い日もあります。ですから「今日は痛くないから、どんどん動かして運動しよう」と高ぶっても後日、痛みに泣くこともあり得ます。
この時期に整骨院に来院される方が多いから、対処の仕方も分かってきました。
肩周辺の筋肉は最初に悪くなった部分から、他の部分に感染します。それが、患者さんに「どこが痛いのかわかりません」と言わせるのです。 近いうちに写真を掲載しますが、痛みの中心は患者さん自身では押さえ切れない場所にあります。そこに効くような指圧の仕方があります。当然押さえられて痛みがありますが、それは良くなっていくための必要な痛み。 虫歯の治療で虫食い部分を削っていくようなものです。
筋肉の悪くなった部分を削るのではありませんが、指圧で刺激して筋肉自体の回復力を引き出すことです。
肩甲骨・鎖骨・上腕骨が肩関節を作っています。その関節を包んでいる関節包という袋状のものが、繋がっているのです。その繋がりから悪い部分が他に感染していきます。最初に悪くなった部分を良くするためには、後から悪くなった部分を治す必要があります。そのために五十肩はよくなるために、時間がかかるのです。
回復期には、ある意味のんびりさが必要です
3回復期:肩の痛みも治まり、以前の動きと変わらなくなってきた時期。でも、スッキリしないという感覚です。私が見ていた患者さんには、2年ほども完治しない方もありました。そうなると、もう調子いいかどうかも分からなくなるくらいです。
どの程度まで肩を動かせたらいいのか? 痛みは我慢できるほどになったのか?など患者さんの要望によります。年齢や仕事内容、ふだんの運動量にも関係してきます。「痛みがあってもいいわ、我慢します」という方「とにかく痛いのは嫌だから、スッキリと治したい」という方もいらっしゃるでしょう。
痛くない方の肩や腕を使うから身体がひずみが出て、歩き方まで変わってしまうこともありました。夜眠るときに肩や腕が痛くて、「どこに腕を置いたらいいのか分からない」ケースも聞きました。ご自分で直接肩や腕の指圧などが出来なくとも、足や足指への刺激で効果のあることもあります。 少しでも楽になれるようにアドバイスいたします。
健康保険を使えるケースもありますので、お確かめください。
当院が初めての方には来院からお大事に、までのページが参考になります。
中高年の人が悩まされる肩の痛み、いわゆる「五十肩」は、50歳代を中心とした中年以降に、肩関節周囲組織の退行性変化を基盤として明らかな原因なしに発症し、肩関節の痛みと運動障害を認める疾患群と定義されている(広義の五十肩)。五十肩には特に誘因が認められないことが多く、ときに軽微な外傷の繰り返しの後に肩の不快感や疼痛で発症する。好発年齢は40~60歳代である。東北大学整形外科教室